歴史あるイタリアの名門自動車ブランド、アルファロメオがジュリアをベースに「GTA」モデルが復活することを発表しました。
このモデルは一般道向けのジュリアGTAとサーキット向けのGTAmの2種類が発表され、合わせて限定500台のみ販売されます。
ここ数年ラインナップに落ち着きを見せていたアルファロメオが久々に往年のアルファロメオらしい刺激的なモデルを登場させたことは、アルファファンが待ちわびたニュースなのではないでしょうか。
クアドリフォリオがさらに進化
ジュリアGTA及びGTAmは既存のジュリア・クアドリフォリオのパフォーマンス向上モデルです。
ジュリアは2.0Lガソリンターボエンジンを搭載したモデルを3種、2.2Lディーゼルエンジンモデルを1種展開しています。
さらに、別枠で最高峰モデルとして2.9L V6ツインターボエンジンを搭載するジュリア・クアドリフォリオがラインナップされていました。
今回のジュリアGTAに搭載されるエンジンは、クアドリフォリオのエンジンをベースに30psパワーアップがなされ、540psを発揮します。
さらに、各所軽量化を施すことで100kgマイナスすることに成功しており、0-100km/hの加速性能は3.6秒とセダンでは圧倒的なタイムを記録しています。
出典:アルファロメオTwitter
特にGTAmは4ドアのジュリアにも関わらず、リアシートは排除されロールケージやヘルメットの収納スペースとして利用されていることからも軽量化の努力が覗えます。
立体的で複雑なエアロ形状
出典:alfaromeo
全体的に標準グレードのジュリアの面影は残しつつも、各所にフェイスリフトが施されている。
特に、フロントのエアインテーク上部からフロントリップまで連続したエアロ形状は他の車では類を見ない造形です。
出典:alfaromeo
リアの大型ウィングも特徴的であり、翼端板が捻じれるようにダックテールのような下部に連続しています。
また、上部もセンターとサイドのウィング角度を変化させる複雑な形状をしています。
これらはF1でアルファロメオチームとタッグを組むザウバーとの共同開発パーツであり、F1で培った空気力学がジュリアGTAにふんだんに盛り込まれています。
アルファロメオGTAの歴史
アルファロメオのGTAの歴史は長く、最初の登場は1965年の初代ジュリア・スプリントGTAです。
出典:ALLES AUTO
GTAの”A”は軽量化を意味するAlleggeritaのイニシャルが由来です。
その名の通り、ジュリア・スプリントGTAもスプリントGTを軽量化させたモデルです。
以降、アルファロメオは軽量化されたスポーツグレードのマシンにGTAと名づけアルファファンの心を掴んできました。
147GTAや156GTAがその例です。
今回の新型ジュリアGTAは、55年の時を経て復活したジュリアのGTAになります。
また、最後のGTAである156GTAから考えると約15年ぶりのGTAの復活です。
156のGTAはパワーウェイトレシオ的には軽量化が図られたものの、実質的な軽量化はなされておらず、批判的な意見もありましたが、今回のジュリアGTAは正真正銘のAlleggeritaです。
したがって、今回のジュリアGTAは147や156では成しえなかったアルファロメオの本気が覗える1台と言えそうです。